「また電話だ……」
会計中や患者説明の最中に鳴り続ける着信に、そう感じたことはありませんか。
受付を無人化したい、少人数で回したいと思っても、結局その場を離れられない。目の前の患者さんに集中したいのに、電話がそれを許してくれない。その理由は、設備でも人手でもなく、日々鳴り続ける電話にあるのかもしれません。
本記事では、電話対応が受付を縛っている本当の理由と、無理なく段階的に無人化を進める現実的な方法を解説します。
受付のあり方を変えるヒントを、ここから見つけてみませんか。
目次
1.受付の無人化が進まない本当の理由

「クリニックの受付を無人化する方法」を探している多くの方が、実は同じところでつまずいています。それは、受付を無人化したいと考えているにもかかわらず、現実には受付から人が離れられないという点です。
自動精算機を導入し、Web予約やWeb問診も整えている。それでもなぜか受付には常に誰かが必要になる。業務の多くは効率化されているはずなのに、受付という場所だけは「人がいなければ回らない」という前提が残ったままです。その背景にあるのが電話対応です。
自社で実施した調査では、約86.3%のクリニックが電話対応業務に大きな負担を感じているという結果が出ています。つまり、多くの現場で電話が業務設計そのものを左右している実態があるのです。
しかも電話は、件数の多さ以上に「いつ鳴るかわからない」ことが負担になります。
受付スタッフは常に着信を意識しながら業務を進めることになり、結果として受付を空けられない状態が続いてしまいます。ここに、無人化が進まない大きな要因があります。

※弊社独自調査:歯科医師限定 受付・電話業務のAIの自動化に関するアンケート調査
(2025年3月11日~4月8日)
たとえば、1日40件の電話があるクリニックを想定すると、1件あたり平均2分で約80分、3分で約120分。さらにカルテ確認や予約状況のチェック、通話後の記録などを含めると、1日2時間以上が電話関連業務に費やされることもあります。
ここで見落とされがちなのは、「通話している時間」だけが負担ではないという点です。
電話が鳴るたびに手を止め、内容を確認し、対応後に業務へ戻る。その切り替えの積み重ねが、受付全体の流れを分断していきます。たとえ1件あたりは短時間でも‗頻繁に発生することで集中力は削がれ、業務効率は想像以上に低下します。
実際の電話対応は、内容によって必要な時間も変わります。単純な確認で終わるものもあれば、予約の調整や複数回のやり取りが必要になるケースもあります。
よくある問い合わせを整理すると、次のようになります。
| 問い合わせの種類 | 主な内容 | 通話時間の目安 | 想定される拘束時間 |
|---|---|---|---|
| 診療時間・休診日の確認 | 営業時間・診療日の確認 | 約1〜2分 | 約3分 |
| 予約の取得・変更 | 空き状況の確認・調整 | 約2〜3分 | 約5分 |
| 予約内容の確認 | 日時や診療内容の確認 | 約1〜2分 | 約3〜4分 |
| 外部からの問い合わせ | 紹介・業者・保険関連など | 約3〜5分 | 約6〜8分 |
しかも電話は、余裕のある時間帯ではなく、忙しいときに限って鳴ることが多いです。
電話の内容の多くは、診療時間や休診日の確認、予約方法などの定型的な問い合わせです。それでも電話が鳴る可能性がある限り、受付スタッフはその場を離れることができません。問題は電話対応の量よりも、その「拘束力」です。通話が断続的に発生することで業務は細切れになり、受付に常駐し続ける前提が生まれてしまいます。
この状態が続くことで少人数での運営さえも成立しにくくなり、「受付の無人化は難しい」という結論に行き着きます。
つまり、受付無人化が進まない理由は人手不足や患者対応の複雑さではありません。電話対応が受付という場所を縛っていること。これが本質です。
この前提を変えない限り、他の業務をどれだけ自動化しても、受付の無人化は現実になりません。だからこそ最初に向き合うべきなのが、「電話対応をどう改善するか」なのです。
2.受付の無人化は「全部を自動化すること」ではない

受付の無人化という言葉から、「人が一切いない受付」を思い浮かべる方も少なくありません。
しかし医療機関において、その状態をいきなり実現するのは現実的とは言えません。患者対応には柔軟さが求められ、すべてを機械に任せることが必ずしも正解とは限らないからです。
重要なのは、受付業務を丸ごと無人にすることではなく、人が対応すべき業務と、仕組みに任せられる業務を整理することです。
この切り分けができていないまま無人化を進めようとすると、現場に無理が生じてしまいます。

その中で特に仕組み化しやすく、かつ効果が出やすいのが電話対応です。
電話対応は内容が定型的で、誰が出ても説明はほぼ同じになりやすく、受付業務の中でも割り込みが多い作業です。しかも、対応そのものより「いつ鳴るかわからない」ことが大きな負担になります。
この電話対応を切り離すことができれば、「電話があるから受付を空けられない」という前提そのものを見直すことができます。
つまり、受付無人化の第一歩は、受付業務をどう変えるかではなく、受付を縛っている電話対応をどう扱うかにあります。ここを整理せずに無人化を進めようとすると、現場が回らず、結局元の体制に戻ってしまいます。
だからこそ次に考えるべきなのが、電話対応をどう改善すれば受付のあり方そのものを変えられるのか、という点です。
3.電話対応を改善すると、受付のあり方が変わる

電話対応を改善すると、受付のあり方は段階的に変わっていきます。その変化は、大きく分けて次の3つのポイントに整理できます。
これは単なる業務効率化の話ではありません。電話という割り込み業務を切り離すことで、受付の動き方や「常に人が必要」という前提そのものが少しずつ変わっていきます。
受付スタッフが「電話に割り込まれなくなる」
電話対応が自動で回るようになると、最初に変わるのは受付スタッフの動き方です。
電話が鳴るたびに会計や患者対応を中断する必要がなくなり、目の前の患者対応に集中できる時間が増えます。結果として対応の質が安定し、受付業務全体のストレスも大きく軽減されます。
さらに、作業の中断が減ることでミスや確認漏れも起きにくくなり、受付業務を落ち着いて進められる環境が整います。業務のリズムが安定することは、現場の安心感にもつながります。
「受付は常に人が必要」という前提が崩れる
これまでは、いつ電話が鳴るかわからないため、受付から人を離すことができませんでした。そのため、短時間であっても受付を空けること自体がリスクと捉えられがちでした。
しかし電話対応が安定して自動化されることで、受付に常に人がいなくても業務が回る時間帯を作れるようになります。
受付を空けること自体が問題ではなくなり、「必要なときに戻ればいい」という柔軟な考え方へと変わっていきます。受付の役割に対する前提そのものが変わるのです。
少人数運営や部分的な無人化が現実的になる
電話対応という大きな負担が減ることで、受付全体の運営設計を見直せるようになります。
電話対応に追われない前提ができることで、受付業務をよりシンプルに組み立て直すことが可能になります。
その結果、受付を1人で回せる時間帯が生まれ、少人数運営が成立しやすくなります。これは、いきなり受付を完全に無人にするという話ではありません。
まずは「無人にできる時間を少しずつ増やしていく」ことが、現場に負担をかけずに無人化へ近づくための土台づくりと言えます。
上の3点を整理してみると、こうなります。
| 変化のポイント | 具体的な変化 | 受付への影響 |
|---|---|---|
| 電話に割り込まれなくなる | 会計・患者対応の中断が減る | 業務の安定・ストレス軽減 |
| 「常にスタッフが必要」という考え方が変わる | 電話を心配せずに受付を離れられる時間ができる | 常にいなければならない、という思考が無くなる |
| 少人数での運営が現実的になる | 1人、2人で回せる時間帯が生まれる | 段階的に受付の無人化が可能 |
このように、電話対応を改善することは、単なる業務効率化にとどまりません。受付の役割や人の配置、その考え方そのものを見直すきっかけになります。
そして、「電話対応をどう改善するか」という問いに対する具体的な選択肢として、次に紹介するのが NOMOCa-AI call です。
4.「NOMOCa-AI call」で無理なく受付の無人化を実現

NOMOCa-AI callは、クリニック向けに設計されたAI電話自動応答サービスです。患者さんが普通に話しかけるだけで会話が成立する、自然な音声対応が特徴です。
番号を押す必要はなく、診療時間や休診日の確認、予約に関する案内など、よくある問い合わせにはAIが自動で対応します。
また、緊急性の高い内容や個別対応が必要な場合のみ、別で転送を行うことも可能です。この仕組みによって、受付に常駐していなくても電話対応が止まらない状態を作ることができます。
これにより、これまで受付スタッフの手を止めていた定型的な電話対応を切り離すことができます。

さらに、専門用語や院内独自の言い回しも事前に設定できるため、実際の運用に合わせた受け答えが可能です。「AIだと伝わらないのではないか」という不安を最小限に抑えながら、現場に無理なく導入できる設計になっています。
下記番号よりAIの会話体験が可能ですので、気になる方はぜひ一度お試しください。

つまり、NOMOCa-AI callは単なる電話効率化ツールではありません。
1章で触れた、「電話対応による業務の固定化」を解消し、3章で述べたように「常に人が必要」という前提を崩すための仕組みです。
電話が鳴るたびに席を離れられないという状況が解消されることで、受付に常駐しなくても業務が回る時間帯を作ることが可能になります。その結果、少人数での運営や時間帯ごとの部分的な無人化が現実的な選択肢となります。
電話対応を任せられる環境が整うことは、受付無人化に向けた土台を作ることにほかなりません。
NOMOCa-AI callは、その土台を無理なく構築できる仕組みとして、受付無人化を段階的に進めるうえで大きく貢献できるサービスと言えるでしょう。
なお、本サービスは東証プライム市場に上場している株式会社GENOVAが提供しています。GENOVAは医療機関向けのIT・DX支援を専門に展開している企業であり、現場の運用を理解したうえで設計されている点も特徴の一つです。
5.まとめ
クリニックの受付を無人化したいと考えた時に、多くの人が設備やシステムの導入に目を向けます。しかし、本当に見直すべきなのは、受付をその場に縛っている電話対応です。
電話が鳴る限り、受付は常に人が必要になります。だからこそ、無人化を実現するためには、まず電話対応の拘束力を外すことが重要です。
受付の無人化は、すべてを一気に自動化することではありません。
人がやらなくていい業務を一つずつ仕組みに任せ、少しずつ「常に人が必要」という前提を崩していく。その積み重ねによって、少人数運営や部分的な無人化が現実的な選択肢になります。
電話対応を任せられる環境を整えることは、その第一歩です。
NOMOCa-AI callは、受付無人化に向けた土台を無理なく築くための仕組みとして、現場に負担をかけずに導入できる現実的な選択肢と言えるでしょう。どのように電話対応を切り離せるのか、その具体的な内容をまずは詳しい資料をご覧ください。

