「また電話だ…。」
受付対応や会計業務、患者さまへの案内に追われるなか、ひっきりなしに鳴る電話に頭を悩ませているクリニックも多いのではないでしょうか。
診療時間の確認や予約に関する問い合わせなど、電話の内容は決して複雑なものばかりではありません。しかし、電話が鳴るたびに業務は中断され、スタッフの負担は増え、時には電話を取り切れず患者を逃してしまうこともあります。
こうした背景から今、多くのクリニックで注目されているのが電話対応の自動化です。
本記事では、クリニックに電話自動化が必要とされる理由や、自動化しないことで生じる課題、導入を成功させるためのポイントを解説します。
目次
1.クリニックの電話に自動化が必要な理由

クリニックにかかってくる電話の多くは、診療内容に関する専門的な相談は少ないですよね。
実際、診療時間の確認や休診日の問い合わせ、予防接種の料金確認、アクセス方法の確認、予約に関する質問などよくある内容が大半を占めています。
現在の医療業界では、慢性的な人手不足が大きな課題となっています。厚生労働省の雇用動向調査によると、医療・福祉業界の入職率は13.6%に対して離職率は13.3%と、入職と離職がほぼ拮抗している状態です。受付スタッフの採用は年々難しくなり、人件費も上昇しています。 ※1
さらに深刻なのは、この状況が今後さらに悪化する見通しであることです。
厚生労働省の試算では、2040年に必要と見込まれる医療・福祉就業者数は1,070万人に上る一方、確保が見込まれる就業者数は974万人にとどまり、約100万人規模の人手不足が生じると予測されています。※2
高齢化の進行や健康意識の高まりによって医療機関への需要は増加しており、電話件数も減る気配がありません。
| 項目 | 現状・予測 |
|---|---|
| 医療・福祉業界の入職率 | 13.6% |
| 医療・福祉業界の離職率 | 13.3% |
| 2040年に必要な就業者数 | 約1,070万人 |
| 2040年に確保見込みの就業者数 | 約974万人 |
| 2040年の人材不足予測 | 約100万人 |
これまでのように人手だけで電話対応を続ける運用は、今後ますます難しくなっていくでしょう。
限られた人員で質の高い医療サービスを提供していくためには、電話対応そのものを見直し、自動化できる部分は自動化するという考え方が必要になっており、医療現場の生産性向上と患者満足度の向上を両立させるための重要な取り組みなのです。
※1 厚生労働省「産業別入職率・離職率(令和5年)」
※2 厚生労働省「令和4年版 厚生労働白書」
2.クリニックの電話を自動化しないことで起こる5つの問題

電話対応を従来通り人手だけで行い続けた場合、さまざまな問題が発生する可能性があります。実際に多くのクリニックでは、電話対応によって以下のような課題が生じています。
| 課題 | クリニックへの影響 |
|---|---|
| 電話の取りこぼし | 初診患者の流出や予約機会の損失 |
| 業務の中断 | 受付・会計業務の遅延、待ち時間の増加 |
| スタッフの負担増加 | 疲弊や離職リスクの上昇 |
| 人件費の増加 | 採用・教育コストの負担拡大 |
| 診療時間外の機会損失 | 夜間・休日の予約や問い合わせを逃す |
電話の取りこぼしによる機会損失
まず最も大きいのが、電話の取りこぼしによる機会損失です。
診療中や受付の対応中で電話に出られない場合、患者さまは何度もかけ直してくれるとは限りません。特に初診患者さまの場合は、電話がつながらないだけで他院を選んでしまうこともあり、電話に出られなかった場合、そのまま来院機会の損失につながる可能性があります。
院内業務の中断による生産性の低下
次に、院内での業務が中断されるという問題があります。
電話が鳴るたびにスタッフは現在行っている業務を中断しなければなりません。来院患者さまへの対応中であれば待ち時間が発生し会計業務であれば処理が止まり、これが積み重なることで院内全体の業務効率は大きく低下します。
スタッフの負担増加と離職リスク
さらに、スタッフの負担増加も無視できません。
電話対応では同じ説明を何度も繰り返すことがあり、診療時間や休診日、ワクチン接種の案内など、毎日同じ質問に答え続けることは想像以上に負担が大きいものです。加えて、急な相談やクレーム対応など精神的な負荷が高いケースもあります。こうした状況が続けば、スタッフの疲弊や離職につながる可能性もあります。
採用コスト・人件費の増加
また、人手不足への対応として受付スタッフを増員する選択肢もありますが、それには採用コストや人件費が伴います。
求人広告費や教育コスト、社会保険料などを考えると、電話対応のためだけにスタッフを増やし続けることは現実的とは言えません。特に人材確保が難しい地域や診療科では、採用活動を行っても十分な人員を確保できないケースも多いのが現状です。
診療時間外の問い合わせに対応できない
そして最後に、診療時間外の対応ができないという課題があります。
患者さまが問い合わせをしたいタイミングは診療時間内とは限りません。夜間や休日に予約を取りたいと考える方も多くいます。しかし、電話がつながらなければその機会は失われてしまいます。
こうした問題はすべて、電話対応をスタッフだけに依存していることから生まれています。
3.クリニックの電話対応を自動化するための4つのポイント

電話対応の自動化を成功させるためには、単にシステムを導入するだけでは十分ではありません。まずは、自動化に向けて取り組むべきポイントを整理してみましょう。
| ポイント | 目的 |
|---|---|
| 問い合わせ内容を分析し、自動化できる業務を明確にする | 電話対応の現状を把握し、自動化対象を特定する |
| 患者が自己解決できる環境を整備する | 電話そのものを減らし、問い合わせ数を削減する |
| 緊急性の高い問い合わせと定型的な問い合わせを切り分ける | サービス品質を維持しながら業務負担を軽減する |
| AIを活用した電話対応を導入する | 受付業務を効率化し、24時間対応を実現する |
問い合わせ内容を分析し、自動化できる業務を明確にする
まず重要なのは、どのような問い合わせが多いのかを把握することです。
クリニックには日々さまざまな電話が入りますが、その内容を分析すると一定の傾向があります。診療時間の確認やアクセス案内、予防接種の予約や料金確認など、繰り返し発生する問い合わせは少なくありません。
こうした内容を整理することで、自動化できる範囲が明確になります。
患者が自己解決できる環境を整備する
次に必要なのが、患者が自己解決できる環境を整えることです。
ホームページやWeb予約システム、FAQページなどを充実させることで、電話をかけなくても必要な情報にたどり着けるようになります。電話対応の自動化は、オンラインの導線と組み合わせることでより高い効果を発揮することができます。
緊急性の高い問い合わせと定型的な問い合わせを切り分ける
また、すべての問い合わせを自動化する必要はありません。
重要なのは、緊急性の高い電話と一般的な問い合わせを切り分けることです。
当日の予約変更や緊急性のある相談についてはスタッフが対応し、診療時間や料金案内など定型的な問い合わせは自動対応に任せる。このような役割分担を行うことで、患者さまへのサービス品質を維持しながら業務負担を軽減できます。
AIを活用した電話対応を導入する
そして最後に重要なのが、AIを活用した電話対応の導入です。
従来の電話自動応答システムは、音声ガイダンスに従って番号を押す方式が一般的でした。しかし、この方式は操作が煩雑で、患者さまにとって使いやすいとは言えませんでした。
しかし近年のAI電話は大きく進化しており、患者が普段通りに話しかけるだけで内容を理解し、自然な会話形式で回答できるようになっています。
そのため、高齢者を含む幅広い年代の患者さまが利用しやすく、従来の自動音声システムでは実現できなかったスムーズな対応が可能になっています。
4.クリニックの電話を自動化するならNOMOCa-AI call

こうした背景から注目されているのが、クリニック専用のAI電話サービス「NOMOCa-AI call」です。
NOMOCa-AI callは、クリニック向けに開発されたAI電話応対サービスで、患者が電話をかけるとAIが応答し、問い合わせ内容に応じた案内を行います。また、前章で紹介した電話対応を自動化を実現できるように設計されています。

クリニックに寄せられる電話の中には、診療時間や休診日の確認、アクセスや予約方法に関する相談などよくある問い合わせが含まれていますが、こうした問い合わせに対して、AIが24時間365日自動で対応することで、スタッフが同じ説明を何度も繰り返す必要がなくなり、患者対応や他の業務に集中しやすくなります。

そして、NOMOCa-AI callの最大の特徴とも言えるのが、AIによる自然な会話です。
従来の自動音声応答システムでは、「予約は1を押してください」「診療時間の確認は2を押してください」といった操作が必要でした。しかし、NOMOCa-AI callでは患者さまが普段通りに話しかけるだけでAIが内容を理解し、会話形式で適切な回答を行います。
そのため、高齢者を含む幅広い年代の患者さまでも利用しやすく、機械的な音声案内によるストレスを軽減できます。

さらに、実際の電話内容を分析できる機能も備えています。
どのような問い合わせが多いのかを把握することで、ホームページの改善やFAQの充実、受付業務の見直しなどに活用できます。単に電話を自動化するだけではなく、患者ニーズの把握やクリニック全体のサービス向上にもつなげることが可能です。
このようにNOMOCa-AI callは、電話対応の負担軽減だけでなく、「問い合わせ内容の分析」「患者の自己解決促進」「問い合わせの適切な振り分け」「AIによる自然な応答」といった、電話の自動化に必要な要素を総合的に備えたサービスです。
実際に「NOMOCa-AI call」に掲載した医院の導入事例の紹介
■電話対応の67%を自動化し、一人あたり約3時間の業務負担の軽減を実現!なのはな耳鼻咽喉科

茨城水戸市で診療を行うなのはな耳鼻咽喉科(https://nanohana-jibika.com/)では、西洋医学と東洋医学を組み合わせた治療を提供しながら、地域に寄り添った診療を行っています。しかし、開院当初から診療時間外の電話対応ができないことによる機会損失や、診療中に鳴り続ける電話への対応が大きな課題となっていました。
特に花粉症シーズンには午前中だけで70件近い電話がかかってくることもあり、受付スタッフは窓口対応や患者案内と並行して電話対応を行わなければなりませんでした。その結果、業務負担の増加だけでなく、対応ミスや伝達漏れへの不安も抱えていたといいます。
そこで導入したのが、「NOMOCa-AI call」です。
導入後は月間1,138件の着信のうち768件をAIが自動応答で対応し、電話対応の67.4%を自動化。スタッフは専門的な対応が必要な電話だけに集中できる体制を構築できました。
さらに、予約状況の確認や診療案内などの定型的な問い合わせについては、AIが患者へ適切な案内を行い、必要に応じてSMSでホームページのURLを送信。患者さま自身が必要な情報を確認できる環境も整備されています。
その結果、スタッフ1人あたり1日2.5〜3時間の業務時間削減を実現。「診療中に電話で業務が中断されなくなった」「精神的な負担が減った」といった声も上がるようになりました。
■電話対応を約47%削減!年間100万円以上のコスト削減と診療品質向上を実現!ハートフル歯科医院

東京都三鷹市で診療を行うハートフル歯科医院(https://e82.jp/)では、「予防を中心とした治療」と「患者さまに寄り添う診療」を大切にしながら、地域に根差した歯科医療を提供しています。しかし、電話対応によるスタッフの負担が大きな課題となっていました。
診療中に電話が鳴るたびに、受付スタッフは目の前の患者さまへの対応を中断して電話に出なければならず、院内全体が慌ただしくなる状況が続いていたといいます。特に昼休みには電話対応のため十分な休憩が取れず、スタッフの疲労やストレスにつながることを懸念していました。
そこで導入したのが、「NOMOCa-AI call」です。
導入後は、電話対応の約47%をAIが自動で対応する体制を構築。現在では毎月約80件の電話をAIが一次対応しており、電話業務にかかる負担を大幅に削減しています。
その結果、年間100万円以上のコスト削減を実現しただけでなく、スタッフが電話対応に追われる場面も減少。患者さまと落ち着いて向き合える時間が増えたことで、診療や受付対応の質の向上にもつながっています。
5.まとめ
クリニックにおける電話対応は、患者さまとの大切な接点である一方で、現場に大きな負担を与える業務でもあります。人材不足が深刻化するなかで、これまで通りスタッフだけに依存した運用を続けることはますます難しくなっていくでしょう。
こうした課題を解決するためには、まず問い合わせ内容を把握し、電話で自動化できる業務を整理すること、またホームページやFAQを充実させて患者が自己解決できる環境を整えることが重要です。
NOMOCa-AI callは、こうした電話の自動化に必要な機能を備えたクリニック向けAI電話サービスです。24時間365日の自動応答はもちろん、自然な会話による対応や問い合わせ内容の分析機能により、受付業務の負担軽減だけでなく、クリニック全体の業務改善にも活用できます。
まずは資料で、NOMOCa-AI callの活用イメージをご確認ください。

監修:
緒方 誠人(株式会社GENOVA専属ライター)
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- 2023年に入社。営業職として活躍後、株式会社GENOVAのマーケティング戦略を実行。現在は、専属ライターとしてオウンドメディアの記事制作やメルマガ配信など、コンテンツマーケを包括的に担当。これまで得た知見を活かし、医療機関の業務効率化やDX推進に寄与する信頼性の高い情報発信に努めている。










