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【2024年版!】クリニックとキャッシュレスの普及率データと特徴や選び方とは
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2024年3月、経済産業省より2023年度の市場全体のキャッシュレス決済比率は39.3%(126.7兆円)と発表されました*。経済産業省は、25年までにキャッシュレス率40%という目標を掲げキャッシュレス決済の推進を行っていますが目標達成まで秒読みの段階となりました。
*経済産業省「2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
皆様のクリニックでも患者様のキャッシュレス決済に対するニーズなど感じておられますでしょうか?
世間一般では、キャッシュレス決済の比率は上がるものの、実際のところ、クリニックではどのくらいニーズがあるかわからないものです。過去の記事では、医療機関におけるキャッシュレス決済の導入と注意点などを解説させていただきました。今回は医療機関における導入率の変遷を、クリニック会計に精通している弊社が立てた、独自の仮説を元に解説していきます!
目次
医療機関のキャッシュレス導入率の変移
クリニックのキャッシュレス普及率
2024年3月、厚生労働省が発表している最新のデータによると、クリニックのキャッシュレス決済別の導入率は下記となります。*
- ・クレジットカード:32.8%
- ・QRコード決済:9.6%
- ・電子マネー:9.7%
今年の数字だけで見ると、まだまだ導入が進んでないように思えますが、過去4年間の推移を確認してみると下記のような結果になります。
コロナ感染が拡大して以降、特に、QRコードや電子マネーによるキャッシュレス決済が大きく普及していることがわかります。非接触型決済のニーズが高いことがうかがえるでしょう。
注意点として、本調査は、外国人患者の受け入れ体制を調べることを目的にしていますので、調査対象地域は観光客の多い京都・沖縄のクリニックということです。東京や大阪などの都心部では、キャッシュレス決済の普及率はさらに高くなるのではないでしょうか。データだけを見てもキャッシュレス決済はまだまだ、増えていくと推察ができます。
病院のキャッシュレス普及率
同調査によると、最新のキャッシュレス普及率は下記となります。
- ・クレジットカード:62.6%
- ・QRコード決済:5.7%
- ・電子マネー:7.9%
病院では、特にクレジットカードの普及率が高いように見えますが、QRコードや電子マネーも拡大していることがうかがえます。病院に関しては調査対象が全国となっており、全国の過半以上がキャッシュレス決済に対応していることが、調査からわかりました。
*厚労省「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」
クリニック×キャッシュレスについて
これほどまでに拡大しつつある、クリニックのキャッシュレス決済ですが、今後さらに普及するには、どのような課題があるのでしょうか。数々のクリニック会計業務に携わってきた弊社独自の視点で、キャッシュレス決済における仮説を紹介します。
手数料の問題
皆様にとって、一番の関心でもあるのは「手数料」ではないでしょうか。他業界でみるとキャッシュレス決済端末の「手数料」は3%台となっております。
個人事業主が多いクリニック様では、「手数料」が大きなハードルとなりキャッシュレス導入率を増やせずにいた要因ではないでしょうか。
ここで、さらに理解しておきたいのが手数料に関しては「患者負担3割のみ」ということです。保険証忘れなどの一旦自費で払い、返金などが出てくる場合は医療機関側が損をする可能性もありますので要注意が必要です。
どう捉えるか次第ですが、銀行で振込・両替する手間や患者様の利便性と比較して検討してみてはいかがでしょうか。
クレジットカードのみ増えている理由
キャッシュレスの歴史を見ても1960年に普及が広がったクレジットカードは、2000年以降に普及が広がった電子マネー・QR決済に比べ、「よく利用」されています。当たり前の話ですが、よく使われているので利用ニーズがあるというのもお分かりいただけるのではないでしょうか。
医療業界向けのクレジットカードの決済手数料は、他業界に比べ低い傾向にありますがこういった普及率も関係していると言えます。
また、過去記事でも掲載した通り、1000円以下の会計でよく使われている電子マネー・QR決済は「患者の利用ニーズ」がまだ少なかったのではと言えます。
クリニックのキャッシュレス手数料は高い?医療機関でキャッシュレスが流行らない理由
セルフレジの普及
コロナウイルスの感染拡大や医療DXというトレンドから一気に「非接触会計」や「無人会計」が可能なセルフレジ・自動精算機の導入が増えました。
上記により、現金管理や現金ミスがなくなったことで、病院などで先行して導入されていた「キャッシュレス決済」ニーズがクリニックでも高まり、3年ほど前より高齢者でも利用することの多い「連携するクレジット決済端末」が初めに普及しました。
当時は、まだまだニーズが少なかったQR決済もポイント付与のキャンペーンなどにより、患者様のニーズが高まり連携可能な自動精算機メーカが増えております。
なかなか心苦しい話ではあるのですが、小売りに比べフルキャッシュレスのニーズが少ない医療業界では検定などで時間が掛かり希望するクリニック様をお待たせするという自動精算機メーカが多かったのではないかと思います。
キャッシュレス決済種別ごとの特徴
キャッシュレス決済種別ごとの特徴を解説します。
・クレジットカード決済
クレジットカード決済は、最も普及しているキャッシュレス決済です。VisaやJCB、Mastercard、American Expressなどの種類があり、以下の特徴やメリットがあります。
- ・普及率No1で多くの患者様が利用できる
- ・タッチ決済により会計がスムーズになる
- ・少額から高額での利用にも慣れている
- ・一部の患者様で暗証番号忘れの可能性がある
・電子マネー決済
電子マネー決済は、あらかじめ現金をチャージしておき、チャージした金額だけ支払うことができるキャッシュレス決済です。SuicaやICOCA、PASMOなどの交通系ICカード、最近ではスマホと一体化させた、モバイルSuicaなどもあり、利用している患者様にとっては便利な決済方法です。iDやnanaco、WAONなどによるタッチ決済にも対応。
電車やバスでの来院する患者様が多いところでは◎
ショッピングモールに入っているクリニックは、モールの系列と合わせると◎
ただしチャージ金額は上限があるので高額な会計には向いていない
・QRコード決済
QRコード決済は、スマホに表示したQRコードを読み取る、もしくはクリニックで用意したQRコードを患者様のスマホで読み取り支払うキャッシュレス決済です。あらかじめ登録した銀行口座やクレジットカードから引き落とされるもので、利用率が大きく伸びている決済方法です。代表的なものとしては、PayPayや楽天ペイ、LINE Pay、d払い、などがあります。
- ・利用率が大きく伸びているため患者様のニーズも高い
- ・種類によってはポイント還元や利用できるので利便性が高い
- ・クリニックにとっては決済料が高い傾向にあるので注意
・デビットカード決済
デビットカード決済は、あらかじめ銀行口座に紐づけたカードで、銀行残高から直接、引き落とす決済方法です。VISAデビットやJCBデビットなどがあります。
- ・普及率は低くなく患者様にとって馴染みのある決済方法
- ・銀行口座残高が不足していると利用できない
- ・クレジットカードと同等の決済手数料が必要
今後の動向について
データだけを見てもクリニックのキャッシュレス化はどんどん普及していくと考えます。医療業界の診療報酬の仕組み上、患者様は「いくら掛かるのか」というのが分かりにくいので患者様の利便性はもちろん上がります。また、締め作業の効率化や銀行に行く手間やコストと比較して導入を検討してみてはいかがでしょうか。
駅ナカや24H営業のコンビニクリニックの形態を取っている所では、お金の計算を無くすため支払方法は「キャッシュレスのみ」というクリニックも増えているようです。
上記は要検討の部分も多いですが、患者層や今後のキャッシュレス決済比率も気にしながら「いつキャッシュレスを導入するか」を決めてみるのも良いのではないでしょうか。
「自分のクリニックにはキャッシュレスが必要か分からない」
「自分のエリアではどうなのか知りたい!」
という方はお気軽にご連絡くださいませ。
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