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【2023年版!】クリニックとキャッシュレスの普及率データと特徴や選び方とは
更新日:
先日、経済産業省より2022年度の市場全体のキャッシュレス決済比率は36%(111兆円)*と発表されました。経済産業省は、25年までにキャッシュレス率40%という目標を掲げキャッシュレス決済の推進を行っていますが目標の実現に現実味を帯びてきました。
*経済産業省「2022年のキャッシュレス決済比率を算出しました」
皆様のクリニックでも患者様のキャッシュレスニーズなど感じてますでしょうか??
過去の記事では医療機関におけるキャッシュレス決済の導入と注意点*などを解説させて頂きましたが、今回は導入率の変移やクリニックの会計に精通している弊社が仮説を元に解説していきます!
*クリニックに合った「キャッシュレス決済」と導入の注意点とは?
目次
1、医療機関のキャッシュレス導入率の変移
厚生労働省が発表しているデータによると、2023年のクリニックのキャッシュレス決済別の導入率は下記となります。
- キャッシュレス別導入率
- クレジットカード:26.2%
- 電子マネー:5.7%
- QRコード決済:7.3%
今年の数字だけで見ると、まだまだ導入が進んでないように思えますが、過去4年間の推移を確認してみると下記のような結果になります。*
平成31年3月 | 令和2年3月 | 令和3年3月 | 令和4年3月 | |
クレジット | 16.5% | 21.3% | 23.9% | 26.2% |
伸び率 | 29% | 12% | 10% | |
電子マネー | 1.9% | 2.9% | 4.2% | 5.7% |
伸び率 | 53% | 45% | 36% | |
QR決済 | 0.2% | 3.1% | 5.1% | 7.3% |
伸び率 | 1450% | 65% | 43% |
また、本データは京都・沖縄の診療所を対象に調査されたデータですので首都圏などは導入率が高くなるのではないでしょうか。データだけを見てもキャッシュレス決済はまだまだ、増えていくと推察ができます。
*「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」
2、クリニック×キャッシュレスについて
クリニックにおけるキャッシュレス決済について仮説を上げさせて頂きます。
手数料の問題
皆様にとって、一番の関心でもあるのは「手数料」ではないでしょうか。他業界でみるとキャッシュレス決済端末の「手数料」は3%台となっております。
個人事業主が多いクリニック様では、「手数料」が大きなハードルとなりキャッシュレス導入率を増やせずにいた要因ではないでしょうか。
ここで、さらに理解しておきたいのが手数料に関しては「患者負担3割のみ」ということです。保険証忘れなどの一旦自費で払い、返金などが出てくる場合は医療機関側が損をする可能性もありますので要注意が必要です。
どう捉えるか次第ですが、銀行で振込・両替する手間や患者様の利便性と比較して検討してみてはいかがでしょうか。
クレジットカードのみ増えている理由
キャッシュレスの歴史を見ても1960年に普及が広がったクレジットカードは、2000年以降に普及が広がった電子マネー・QR決済に比べ、「よく利用」されています。当たり前の話ですが、よく使われているので利用ニーズがあるというのもお分かりいただけるのではないでしょうか。
医療業界向けのクレジットカードの決済手数料は、他業界に比べ低い傾向にありますがこういった普及率も関係していると言えます。
また、過去記事*でも掲載した通り、1000円以下の会計でよく使われている電子マネー・QR決済は「患者の利用ニーズ」がまだ少なかったのではと言えます。
*クリニックのキャッシュレス手数料は高い?医療機関でキャッシュレスが流行らない理由
セルフレジの普及
コロナウイルスの感染拡大や医療DXというトレンドから一気に「非接触会計」や「無人会計」が可能なセルフレジ・自動精算機の導入が増えました。
上記により、現金管理や現金ミスがなくなったことで、病院などで先行して導入されていた「キャッシュレス決済」ニーズがクリニックでも高まり、3年ほど前より高齢者でも利用することの多い「連携するクレジット決済端末」が初めに普及しました。
当時は、まだまだニーズが少なかったQR決済もポイント付与のキャンペーンなどにより、患者様のニーズが高まり連携可能な自動精算機メーカが増えております。
なかなか心苦しい話ではあるのですが、小売りに比べフルキャッシュレスのニーズが少ない医療業界では検定などで時間が掛かり希望するクリニック様をお待たせするという自動精算機メーカが多かったのではないかと思います。
キャッシュレス決済種別ごとの特徴
キャッシュレス決済種別ごとの特徴を解説します。
クレジットカード
メリット:
- ・普及率No1
- ・タッチ決済の普及により、少額~高額までよく使われる
デメリット:
- ・高齢者の暗証番号忘れ
電子マネー
メリット:
-
- ・バスや電車で来院される患者様が多いとこに◎
- ・WAONなどスーパーに近い場所も◎
デメリット:
-
-
- ・チャージ上限は基本2万なので高額会計には向かない
-
QR決済
メリット:
-
-
- ・利用率の伸び率は高く患者ニーズが高い
-
デメリット:
-
-
- ・決済手数料が高い
-
上記を表でまとめてみました。
3、今後の動向について
データだけを見てもクリニックのキャッシュレス化はどんどん普及していくと考えます。医療業界の診療報酬の仕組み上、患者様は「いくら掛かるのか」というのが分かりにくいので患者様の利便性はもちろん上がります。また、締め作業の効率化や銀行に行く手間やコストと比較して導入を検討してみてはいかがでしょうか。
駅ナカや24H営業のコンビニクリニックの形態を取っている所では、お金の計算を無くすため支払方法は「キャッシュレスのみ」というクリニックも増えているようです。
上記は要検討の部分も多いですが、患者層や今後のキャッシュレス決済比率も気にしながら「いつキャッシュレスを導入するか」を決めてみるのも良いのではないでしょうか。
「自分のクリニックにはキャッシュレスが必要か分からない」
「自分のエリアではどうなのか知りたい!」
という方はお気軽にご連絡くださいませ。
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