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電子カルテが普及しない理由とは?現在の普及率や電子カルテと自動精算機の連携について解説
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電子カルテの導入率は年々上昇してきていますが、クリニックにおける導入率はいまだ50%弱に留まっています。なぜ、電子カルテは普及しないのでしょうか。本記事では、電子カルテが普及しない理由や、電子カルテを導入するメリット、電子カルテと自動精算機の連携などについて解説します。
目次
電子カルテとは
電子カルテとは、患者さんの診療情報や経過などを電子データ化して一元管理するシステムのことです。紙カルテの課題やデメリットを解決することができます。
電子カルテの機能
電子カルテには、様々な機能があります。ここでは主な機能を紹介します。まず、電子カルテにはカルテを作成する機能があります。患者さんの基本情報や、主な症状と病歴、アレルギーの有無、診療内容や診療後の経過などの項目を記入できます。過去のカルテを検索することで、禁忌事項や過去に行った治療内容など、治療を進めるために必要な情報を迅速に確認することができます。治療経過や検査結果などのデータを時系列順に並べて、経過観察を行うことも可能です。さらに、レセコンや自動精算機などの他のシステムと連携させることで、院内業務を効率化することもできます。
電子カルテの普及率
このように便利な機能を持つ電子カルテですが、厚生労働省の調査によると、2020年時点での一般診療所への普及率は49.90%とまだ低い状況です。一方で、病床規模が400床以上の病院では、91.20%とかなり普及してきており、規模の小さいクリニックにおける普及率が低い状況が見て取れます。それでは、クリニックにおいて電子カルテが普及しない理由は何なのでしょうか。
電子カルテが普及しない理由
電子カルテが普及しない理由には、下記のようなものが挙げられます。
慣れた紙カルテからの移行が困難
電子カルテが普及しない理由の一つとして、慣れた紙カルテからの移行が困難であるという点があります。厚生労働省が推進する「医療用語・コードの標準化」によって、電子カルテを取り扱う医療機関は、一つの病気に1病名表現、1病名コードの標準病名マスターを使ってレセプトを提出することが求められるようになりました。これにより、紙カルテで記載可能だった病名表記ができなくなるなど、紙カルテを使用してきた医師にとって表現が不自由になったり、操作に手間がかかったりするケースがあるのです。また、クリニックで独自のマスターを採用している場合は、標準コードへの修正や変更作業に大きな工数が必要になる場合があり、電子カルテの導入を見送ることも考えられます。
初期費用や維持費がかかる
電子カルテの導入に対して、初期費用や維持費が高い点がネックになるケースも多いようです。院内にサーバーを設置するオンプレミス型の電子カルテでは、初期費用の相場は200万円以上といわれています。また、5年に1度などのタイミングでサーバーを更新する費用もかかるため、多額の予算を確保する必要があります。サーバーをクラウド上で管理するクラウド型の場合、初期費用は抑えられますが、月に数万円程度の月額費用がかかるため、費用対効果の観点から電子カルテを導入しないことを選ぶ医師も多いのです。
スタッフが慣れるまでに時間がかかる
電子カルテを導入する場合、たんに紙カルテから切り替えて使い始めるという訳にはいきません。院内のオペレーションも、これまでの紙カルテの使用を前提としたものから、電子カルテを使用する業務の流れに変更する必要があります。そのため、医師だけでなくスタッフにも、電子カルテの使用方法のトレーニングや、運用になれるための時間が必要になります。
トラブルが起きた際の対応が難しい
電子カルテの普及率が低い理由として、トラブルが起きた際の対応が難しいことを懸念している点が挙げられます。例えば、災害によって停電が起きた場合などに、電子カルテが使えなくなるケースを危惧する医師は多いです。オンプレミス型の電子カルテであれば、サーバーをクリニック内に設置しているため、災害が起きた時でも使用できる場合があります。またクラウド型でも、パソコンからではなくタブレット端末などから電子カルテを参照することで、停電の際にカルテを閲覧できないという事態を避けることができる場合があります。
電子カルテを導入するメリット
クリニックにおいて、電子カルテの普及が進まない理由についてはわかりました。しかし、電子カルテには、それらを補って余りあるメリットがあります。ここでは、電子カルテを導入するメリットについて説明します。
業務を効率化できる
電子カルテを導入することで、業務の効率化を図ることができます。情報やデータが一元管理されるため、紙カルテや検査結果、レントゲン写真などを探したり、受け渡しを待つ時間がなくなります。また、診断書や紹介状を作成するためのテンプレートが用意されているため、診察や治療などの本来の業務に集中することができます。
情報共有がスムーズになる
電子カルテは、サーバーに診療記録などが保存されているため、院内だけではなく、他の場所でも情報を共有することができます。紙カルテを移動させたり、保管する場所を探したりするなどの手間もなくなります。また、転院や別医院での診察の際に、これまでに受けてきた治療内容を共有しやすく、検査内容の重複や薬の処方ミスなども防げます。
保管スペースを削減できる
電子カルテは、紙カルテに記入していた患者さんの診療記録などはすべてデータ化されてサーバーに保管されます。そのため、患者さんが増えた場合でも、紙カルテのように保管場所を追加する必要はなく、省スペースで運用することができるようになります。
人的ミスを予防できる
電子カルテは、紙カルテのように文字が判読しづらいということがないため、看護師や医療事務スタッフへの指示の伝達や転記におけるミスを削減することができます。薬の名称や薬効から検索して入力できるため、書き間違いによる投薬ミスも防ぐことができます。自動チェック機能が搭載されている電子カルテも多く、併用禁忌や処方薬が重複していないかなどについて自動で点検することで、診療の安全性を高めることが可能です。
電子カルテと自動精算機の連携について
電子カルテと自動精算機を連携させることで、クリニックと患者さんの両方にとってさらに利便性が高まります。ここでは、電子カルテと自動精算機を連携させるメリットについて説明します。
自動精算機とは
自動精算機とは、請求金額の表示や金銭の授受など、会計に関する作業をすべて自動で処理してくれる機器です。自動精算機が導入されていると、患者さんが1人で精算を行うことができるため、クリニック側は会計業務に時間を割く必要がなくなります。
電子カルテと自動精算機を連携するメリット
電子カルテの導入には、一時的に経済的・人的コストがかかりますが、電子カルテと自動精算機を連携することで業務を効率化することができ、結果としてクリニックの運営コストを削減し、投資対効果を回収することが可能になります。
電子カルテと自動精算機を連携するメリットとしては、まず、診療情報が自動的に連携されるため、会計時の入力作業の負担が軽減されることが挙げられます。また、診療と会計の間の時間ロスがなくなり、スムーズな患者さんの受付、会計処理が可能になります。電子カルテに記録された診療内容が自動的に自動精算機に取り込まれるため、会計業務でデータを再入力する必要がなくなり、人的ミスのリスクを低減できます。さらには、診療内容と会計がリンクするため、診療報酬の算定ミスが起こりにくくなります。適正な医療費の請求が可能になり、クリニックと患者さんの双方にとって公平性が保たれるという利点も得られるのです。
自動精算機ならNOMOCa-Standがおすすめ
最後に、電子カルテと連携させることのできる自動精算機でおすすめの機種とその導入事例を紹介します。
NOMOCa-Standの特徴
NOMOCa-Standは、クリニック専用に設計された自立型の自動精算機で、クリニックの業務効率を向上させるための多くの機能やオプションを搭載しています。
・多くの電子カルテとの連携が可能
NOMOCa-Standは、ほぼ全ての電子カルテとシームレスなデータ連携が可能です。データ連携をすることで、正確な会計の実現と、いつ、誰が、いくらの金額を、決済手段は何を使って精算したかの履歴が残るため、後から間違いが判明した際に確認しやすくなります。
・充実したサポート体制
NOMOCa-Standは全国に支店があるため、不具合や修理が必要な場合は、専任のスタッフが迅速に対応します。運用開始日には、担当者がクリニックを訪問し、患者さん対応に至るまでの一連の流れをサポートしてくれます。遠隔サポートにも対応しており、一時的に解決できていても、レジ締めのタイミングで金額が合わなかったり、トラブルの原因がわからない場合などにリモートで調査してもらうことが可能です。
・キャッシュレス決済に対応
NOMOCa-Standはキャッシュレス決済に対応しています。VISAやMASTER、JCB、AMEXなどのクレジットカードでの支払いに加えて、電子マネーやQRコードによる決済も行うことができます。
NOMOCa-Standの導入事例
府中市にあるまちこ皮膚科クリニック様では、NOMOCa-Standを導入されています。導入された理由は、保管患者数が多く、スタッフの金銭授受の負担を軽減したかったからだそうです。保険患者数が1日150人と多く、会計業務が大きな負担となっていたところ、NOMOCa-Standを導入したことで患者さんとの現金のやり取りがなくなったため、スタッフの業務負担が減り、接遇や電話対応などに時間を使うことができるようになったといいます。患者さんにも便利な機械が入ったと評判で、初診の患者さんにも操作方法を一度説明すれば次から一人で使用してもらえるので、混乱もなく運用できているそうです。
編集部まとめ
本記事では、電子カルテが普及しない理由や、電子カルテを導入するメリット、電子カルテと自動精算機の連携などについて解説しました。この記事が電子カルテの導入を検討される際の参考になったら幸いです。
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